西アフリカ地域での学校保健活動

西アフリカ地域での学校保健活動

WACIPAC(国 際寄生虫対策西アフリカセンター)は、日本政府の国際寄生虫対策イニシアティブ(橋本イニシアティブ)の下、学校保健を通じた寄生虫対策モデルの確立、研 修及びワークショップの開催、情報ネットワークの構築等を目標として、ガーナ、野口記念医学研究所及びガーナ大学に2004年に設立され、5年間の予定で WACIPACプロジェクトが開始された。重点支援国はガーナ、ベナン、ニジェールとされ、周辺国政府の保健省及び教育省からのプログラムマネージャーを 招聘し、人材育成のための国際ワークショップや国際研修が行われた。

2008 年のプロジェクト終了時評価では、各国に学校保健の政策と、保健セクターと教育セクターをまたぐシステムが構築されたことが確認され、広域プロジェクトに よって、プロジェクトからの技術支援に加えて多国間の意見情報交換が行われ、各国の政策・戦略策定が二国間援助よりも効率的に実施できたことが評価され た。

2008年1月、WACIPACの自立発展性を確保するべく、WACIPACの機能が正式にWAHO(西アフリカ保健機構)に統合され、さらにメンバー国以外の西アフリカの6カ国に対してもプロポーザル支援について協力を得られるよう働きかけている。

Ⅰ.人材育成

周辺国政府の保健省及び教育省からのプログラムマネージャーを招聘し、寄生虫対策推進の共通認識を得るための国際ワークショップが計2回開催され、さらに、メンバー国の政策立案者、プログラムマネージャーが学校保健をベースとした寄生虫対策の知識や技術を獲得することを目標として、寄生虫予防及び学校保健政策強化のための国際研修が計5回実施された。研修を受けた延べ人数は、当初計画の100人を超えた。また、研修終了後には研修参加者に対するフォローアップ訪問を計16回実施し、メンバー国の寄生虫対策活動を支援してきており、その有効性が各国から評価されている。

パイロット小学校での健康教育の様子(ガーナ)

Ⅱ.インパクト

Ⅱ-1.学校保健スーパーバイズのための組織構築

2006年より、ACIPACでの経験がWACIPACに移転され、ヘルスプロモーティングスクールの概念のもと、モデル学校にて集団駆虫及び学校保健を通した保健衛生教育(ここでは住血吸虫症、土壌伝播線虫症、マラリア予防)が行われ、IECツールも開発された。重点支援国では、WACIPACが支援した駆虫モデルや学校自己評価シートの開発に基づき、国家レベルでのスケール・アップ(普及)が現在、進行中である。また、それ以外のメンバー国においても、国際研修で得た知見・経験やWACIPACのフォローアップ訪問を通して、省庁間委員会の形成、駆虫プログラムの実施、学校保健政策・ガイドラインの策定等が促進されてきた。また、10のメンバー国に国家プログラムとしての学校保健管理システムの設置の支援を行い、ナイジェリア、セネガル、ベニン、そしてニジェールでは国家学校保健政策を発展させ、国家レベルの学校保健プロジェクトの開始に至った。

  • モデル学校での集団駆虫の様子(ガーナ)

  • モデル学校での手洗い実践の様子(ガーナ)

Ⅱ-2.ベナン・ニジェールでの学校保健政策策定
ベナン

国際研修に参加した保健大臣と教育大臣が、2006年に学校保健に関する政策文書を策定した。この政策が策定されたことによってWACIPACの支援する小規模事業と開発パートナーとの連携の枠組みが作られた。現在、ダンボ地区での土壌伝播寄生虫症の対策活動がモデルとなり、全国展開が計画されている。

ニジェール

WACIPACの研修生によって国レベルでの学校保健政策が策定された。また、FRESHの4つのコンポーネントのひとつである環境に特化した自己評価方法を、2つの県で配布し、環境改善が見られたという報告がある。現在、エビデンスを確認中である。

Ⅱ-3.モニタリングと評価システムの構築
ベナン

準備中

ニジェール

準備中