ラオスのサワンナケート教員養成校でのエコヘルス教育の活動報告

ラオスのサワンナケート教員養成校でのエコヘルス教育の活動報告

 両角あずさです、2017年より青年海外協力隊として、ラオスの中南部にあるサワンナケート教員養成校で勤務しています。東京学芸大学の修士課程を休学して、協力隊に参加しています。ラオスでは、2011年から朝倉隆司教授(東京学芸大学)、友川幸准教授(信州大学)らによって、教員養成校で、エコヘルス教育を普及させる活動が行われており、私は、そのモデル校の一つであるサワンナケート教員養成校(STTC)に派遣されています。エコヘルス教育は、開発により、人間のライフスタイルが変化し、その変化が、自然・社会環境に影響を与え、それらの環境変化が人間の健康に影響を与えていることを理解(システム・シンキングする)し、健康にも環境にも配慮した行動がとれるような若者の育成を目指しています。私は、モデル校でエコへルス教育を導入するために、ラオス国立大学、教育省と協力し、STTCの教員と共に活動しています。派遣当初、エコヘルス教育はラオスにとって馴染みの薄い新しい教科でした。教員たちにも十分な知識や概念がなく、私たちの活動は、認知を広げる土台作りからスタートしました。

主な活動として以下の3つの活動を行っています。

1つ目は、エコヘルス教育の指導者育成のための研修です。そこでは、テキストを基に、モデル授業を行い、その後、研修者もグループで授業案を作成します。他モデル校(ルアンパバーン・パクセー)でも同様の研修を実施しており、サワンナケートで研修を終えた教員と共にモデル授業を実施しています。2つ目の活動は、エコヘルス教育の教科としての導入のため、既存の授業科目で教員と共に授業を行っています。最後に、3つ目は、教員養成校の附属小学校にて年2回の健康診断を行っています。

エコヘルス教育には、概念的な内容が多いため、その内容を簡潔に伝えるのは難しく、同僚の先生との話し合いを密にするようにしています。活動を開始した当初、私が考えたことは、この教科は彼らが学んだことのない教科であり、教員にとってこの教科を考えることは難しいだろうということでした。そのため、私の方からの意見を一方的に伝えることが多かったように思います。しかし、共に活動を重ねるにつれ、教員の理解が深まるとともに指導の工夫が向上し、積極的な意見を出してもらえるようになりました。

附属小学校では、身体測定の実施が何よりも子どもたちの楽しみの一つにもなりました。教員も子どもたちの成長を記録することにより、彼らの成長を見届けていきたいという気持ちになりました。そして、身体測定を今後も継続して実施していきたいというやる気がわいてきているようです。子どもたちにわかりやすい器具を使用することで、遊びの感覚で子どもに興味を持たせ、学びの機会を得ることができているのだと思います。そんな子どもたちの姿が、教員のやる気にもつながっているように感じます。

彼らが一緒に真剣に活動を行ってくれることで、私自身のやる気もより高まっています。今後、自ら活動を展開することのできる、エコヘルス教育の中核となる教員を育てるため、さらなる研修と実践を続けます。これからも現地の教員と力を合わせ、ラオスにとって必要とされるエコヘルス教育が実現するように、現場の実践を盛り上げていきたいです。

    
サワンナケート教員養成校でのエコヘルス教育研修 カウンターパートとモデル授業を行っている様子


             
附属小学校での          附属小学校でヘルスチェックアップを終えた生徒たち  学年ごとの身長平均値で遊ぶ生徒たち
ヘルスチェックアップの様子(視力)