ネパールでの学校と家庭での菜園プロジェクト

ネパールでの学校と家庭での菜園プロジェクト


報告日時:2020年3月7日
報告者:Rachana Manandhar Shrestha 
(東京大学大学院医学系研究科国際保健学専攻国際地域保健学教室客員研究員、
スクールホームガーデンプロジェクトのプロジェクトコンサルタント)


 ジャンクフードの消費量は、学齢期の子供の間で増加しています。先行研究では、学齢期の子供がジャンクフードの広告にさらされることによってより、ジャンクフードに魅了されやすく、その結果、ジャンクフードの摂取量が増加することが示されています。さらに、不健康な食品のマーケティングは学校周辺に集中しており、子供たちや周りのコミュニティーがジャンクフードを容易に入手できるようになりました。

 

写真:学校敷地内のスナックショップと学童

 スクールガーデンという取り組みは、低所得国と高所得国の両方で広く使われているアプローチで、子どもの食事に関する知識や、好みや選択に影響を与えます。しかしながら、このようなプログラムは、実際の食物の選択に関する影響は、食物の知識と好みに関する影響よりも少ないことが示されています。これらの理由として、スクールガーデンが親の食行動にまで十分な影響を与えていないことや、子供の家で健康的な食品が常に入手できるとは限らないということが考えられます。そのため、学校と家庭両方での菜園プロジェクト「子供たちの健康的な食事選択への取り組み:学校と家庭菜園を組み合わせた実証実験」が、ネパールのシンドゥパルチョク地区にある合計30の学校で、ネパール政府とタイのWorld Vegetable Centerと共同で実施されました。
 
 このプロジェクトは、1年間のクラスターランダム化比較試験で、15の介入校と15の対象校があり、8-12際の900人の学童とその保護者が対象となりました。このプロジェクトの目的は、園芸の実地体験と栄養教育を組み合わせて、学童とその両親の食物選択に影響を与えることでした。このプロジェクトは、学童とその世帯に、果物や野菜などの健康食品を育て、それらを食べる方法について伝えました。 データは、介入前後において(2018年から2019年にかけて)子供と保護者から収集しました。この研究の結果によって、学校の庭を通して子供たちがより健康的な食物を選択できるようにするためには、子供とその保護者をターゲットにする必要があることを明らかにしました。
 
 
写真:学校の菜園と家庭菜園で働く学童とその保護者